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最後のどんでん返しに重点をおいた、ミステリー短編をあつめた作品集。
もちろん、このBlogでとりあげる以上ミステリーのことをどうにかこうにかいいたいわけではないのは、お分かりと思う。
【玉野五十鈴の誉れ】とある地方の大地主小栗家、そこの孫娘純香の視点で綴られる。
小栗家は、純香の祖母が絶大な権力をもち、祖母からみて娘である純香の母でさえ祖母の意見に逆らうことはできず唯々諾々とし、婿養子である純香の父にいたっては、種つけるために存在しているとばかりに、祖母からは存在無視された状態。
その小栗家でミステリーな事件がおこるが、それはまあこのBlogでは置いておいて、話の中で純香の父の兄が犯罪を犯して逮捕される。
それを知った祖母は、純香の父の血族は汚れていると判断し、ムリヤリ離婚させる。本来後継者であった純香も汚れた血を引いているということで、廃嫡され、純香の母は他の名家から婿を新たに迎える。
そのときの純香の心情の記述が
「わたしは母を可哀想に思い、父をみじめだと思った。」とある。
まったく知らない男に、種付けのためだけに身を捧げなければならない母、愛する妻が違う男に抱かれるのを遠くから見守ることしかできない父。
その状況を端的に表しているよね。
その後種付けは成功し、後継者となる男の子産むが、事故でその子は死にショックからか祖母も後を追うように死ぬ。
小栗家当主となった純香の母は、種つけるだけだった新しい男を追放し、純香の廃嫡を解き、純香の父を呼び戻しているところから父と母に絆があったということだろうね。
呼び戻された父の内心はどうなんだろう?本文では何にも記述されていないが、他の男に抱かれ、子供まで生んだ妻。
キビシイねえ。
ミステリーだし、主人公は純香なんで父の描写なんてほとんどないのだけど
想像だけでここまで書いてみた。
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